もともとseesaaブログで始めた「怖い本」ですが、独自ドメイン「http://scarybookplus.com/」に移行しました。最近、スマホの広告がウザいとの共同制作者の移行でこのサイトの更新はストップしていますので、ぜひ本サイトへ遊びに来てください。こちらで更新していた内容も本サイトで更新予定です。

2017年04月18日

怖い本をススメてください 〜「恐怖の大王大賞」&「こんな本を買った自分が一番怖い大賞」開催予告


リーノ・キュイ.gif

当ブログも昨年12月に開始し、早四カ月余り。正月は休みましたが、その間に書き溜めた記事は130本以上。今も毎日更新していますが、6月には目出度く200本近い本が紹介されているでしょう。

そこで、その時は半期を振り返り、上記の大賞「怖い本」「怖くない本」のベスト・ワースト5か10を選んでみたいと思います(適当)。

そこで、もし「我こそはお前たちより怖い本を知っておるぞ!」あるいは「こんなに買って後悔した本があるぞよ」という素晴らしい恐怖紳士/淑女がいらっしゃいましたら、おススメ本をお知らせください。このページのコメント欄でも、Twitterでも、メール「fukumorivideo@gmail.com」へでもコッソリお知らせください。

ちなみに、ごらんの通りジャンルは問いません。ハーレクインロマンスも見方を変えれば恐怖小説にもなり得ます。「本の紹介だけでは物足りない。ぜひ、俺/あたしの批評を載せろ」という方も歓迎します。本の著者とは違う特定のいち個人を特定するような批評、それが本に関係のない弱者を攻撃する内容、その他、当社既定の「公序良俗に反しない」限り、出来る限り原文のまま掲載します。ただ、三行のまとめと、★評価、ペンネームもお願いします。載せられない場合は、理由を明記しますので、それで許してください。

三人で(ライターは二人)でやっているので、読める数には限度が有りますが、出来る限り読んでから感想をお書きします。

ただ、投稿される予感は全くありません。ノーリアクション(笑) よろしい、それも含めて頂きましょう! 無ければないで、自家調達するのです。

何はともあれ、楽しい読書を。心の中に顕現する世界だけは、誰にも奪うことはできないのです。

※イラストは昔の小説批評サイトのイメージキャラクター「リーノ・キュイ」です(きうら作画)。特に本文と関係はありません(笑)。
(きうら)


posted by 北川商店 at 21:48| お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

四日間の奇跡(浅倉卓弥/宝島社文庫) 〜あらすじと簡単なネタバレ、罵倒



・魂入れ替わり系の「感動」的なストーリー

・音楽にテーマを取った作品

・作品そのものよりも「このミス」に猛烈な悪意を感じる

おススメ度:★✩✩✩✩


(あらすじ)脳に障害を負った少女と、ピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇するある奇跡。それは青年を初恋の人と慕う女性がその少女と魂だけが入れ替わってしまうというものだった、4日後にはいったい何が起こるのか?

どこかで聞いたことがあるような設定だが、それはまあいい。ただ、この小説は猛烈にくだらない。今回は罵倒すると書いたから以下、口汚く罵る。これは「童貞野郎が書いた都合の良すぎるキモチノワルイ変態悪ノリ小説」だ。以上。作者及びこの本に感動した人、映画化した関係者の方、反論が有れば受けて立ちますよ。

ただ、それ以上に腹が立つのが「第1回『このミステリーがすごい!』大賞」が金賞を与えたことだ。当時(2004年)に純真な心でこの小説を期待して読んだ私は、煽り文句とのあまりの落差に怒りを覚えた。どんなにくだらない本でもたいていは笑って済ませるが、これは本当に瞋恚に燃えた。

当時買った本の帯にこうある。「感動の涙が止まらない。魂の救いのファンタジー」「この本に出合えてありがとうと言いたい」。人を馬鹿にするのも大概にしろ。美男美女、しかも障碍者でロリコンだって? こんな下種なネタを引いてきて感動できるかスットコドッコイ。これのどこがミステリーだよ、言って見ろ! エボシ御前(もののけ姫)の言葉を引けば「賢しらに僅かな不運を見せびらかすな」だ。

だいたいこれはSF要素のある至極単純なラブストーリーだろ。最初からそう言えば何も文句はない。出来はいいとは思わないが、笑って済ませて納得する。でくの坊と醜女のラブストーリーなんてこっちから願い下げだ。自分に見る目がなかったのも悪い。ただ、この本をこういった手法で読者を「だまして」売った野郎には心底腹が立つ。私がこんなちっぽけなブログで煽ったわけじゃないんだ。もっと選者としてのプライドはなかったのか? それとも本当に無能だったのか?

Wikiによると127万部も売れているそうだが、これが「売れているけど面白くない本」の代表の一つだ。ただ、だ。私はそう思うが、そう思わない人も多数いるだろう。それは認める。逃げるつもりは毛頭ないが、個人によって感想は変わるのは当たり前だ。例えば「若い無知な恋人と自分を好きな別な女性がいる将来の夢を失った美しい男性ピアニスト」が読んだら感動するかもしれない。

このできごと以来「江戸川乱歩賞」など昔からある賞を除き「何々大賞(たとえば、本屋大賞など)」を一切、信用しないことにしている。私は直接、人に薦められたらその本は必ず読む。だが「経済的な理由で」本を薦めてくる人間は絶対に信用しない。面白い本を探すのは難しい。だが、私は自分の目で見て、テーマと作者の実績を鑑み、数ページ読んで文体を確認して選んだ本は十中八九外さないようになった。後悔もしない。

以上、乱暴な言葉で申し訳ないと思うし、著者に何の恨みもないのだが「第1回『このミステリーがすごい!』大賞」の責任者だけは今でも許せない。お前、商売のためにこんなことしたんだろ?
(きうら)





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posted by 北川商店 at 08:00| ★☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする