もともとseesaaブログで始めた「怖い本」ですが、独自ドメイン「http://scarybookplus.com/」に移行しました。最近、スマホの広告がウザいとの共同制作者の移行でこのサイトの更新はストップしていますので、ぜひ本サイトへ遊びに来てください。こちらで更新していた内容も本サイトで更新予定です。

2017年02月02日

ザ・スタンド(2)(スティーヴン・キング/文春文庫) ※レビューとおススメ度、軽いネタバレあり



・「崩壊後」の世界が緻密に描かれる

・魅力あふれるキャラクターが次々登場する

・作品屈指の名シーンあり。必読

おススメ度:★★★★★


ほとんどの人間が<スーパーフルー>という強力なインフルエンザで死に絶えたアメリカを舞台に、生き残った人々の葛藤をじっくりと描く長編小説の第2巻。途中で1部が終わり、2部に入るが、基本的に話は続いているので、特に意識することはない。多彩な登場キャラクターのそれぞれの旅立ちを描くのが本書のメインストーリーだ。

以下は、一応、スティーブン・キング好きで1巻を読まれていると仮定して紹介してみたい。

前半の山場はやはり、シンガーのラリーと生き残った女性が、都市から脱出する時に入るトンネルのシーン。このシーンに対する力の入れ方は相当のもので、これほど「トンネル」が怖いと思ったことはない。全編を通しても、一つのハイライトと言えるシーンだ。ぜひ、一度、じっくりとそのシーンを読んでみてほしい。

中盤からは、重要なキャラクターが次々登場する。何でもない人々のそれぞれの事情が描かれていた1巻に比べ、アウトブレイク後の世界で、それぞれの本性が露になる。善人から悪人、その中間の人間まで様々だ。この2巻では、非常に理性的な人間からそうでないもの、そして、明らかな悪役までかなりのページを割いて描写されるので、次が気になって仕方ない。ただ、登場人物が非常に多いので、多数の視点が入り乱れる小説が苦手な方は注意が必要だ。

私はやはり、聾唖のニックと軽い障害を持ったトムの組み合わせと、ラリーと「野生児」を連れたナディーンの存在が面白かった。特にナディーンは神秘的な魅力があり、その危うさも含め、行く先の気になるキャラクターだ。その他、「世界が滅亡したらやってみたいこと」をやってしまう「ゴミ箱男」など、見所満載。途中、かなりキツイ描写も多いが、それも含めてじっくりと楽しみたいところだ。

「どうやら世界が破滅したらしい」状況で、人々はどのように考え、何をしようとするのか。緻密に描かれるその世界は恐怖と興味に満ちている。最近の「ゾンビ系映画」の原型を見るような情景はまさに完璧なディストピア。今後、登場人物がどういう運命をたどっていくのか。次の第3巻もぜひ、紹介したい。





ザ・スタンド(2)【電子書籍】[ スティーヴン・キング ]






posted by 北川商店 at 10:00| ★★★★★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。