もともとseesaaブログで始めた「怖い本」ですが、独自ドメイン「http://scarybookplus.com/」に移行しました。最近、スマホの広告がウザいとの共同制作者の移行でこのサイトの更新はストップしていますので、ぜひ本サイトへ遊びに来てください。こちらで更新していた内容も本サイトで更新予定です。

2017年07月03日

CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(期間限定盤)[3CD] Limited Edition 〜ファンからのファンレター



・スピッツの集大成

・この町、いや、奈良で1、2を争うファンであると自称する私

・いつまで経っても「醒めない」歌が続く

おススメ度:★★★★★


もちろん、ファーストアルバムからのファンではない。私もチェリーをとっかかりに、スパイダーや歩き出せクローバーにやられ、渚に心を揺さぶられ、愛の言葉で泣いた、当時の「ミーハー」ファンである。しかし、それから20年。ほぼ毎日、彼らの曲の何かを聴いている。イントロクイズなら9割ぐらいは勝てるはず。「ヒバリのこころ」いや、「鳥になって」や「僕はジェット」をリアルタイムで知っておられる世代からは鼻で笑われるだろうが、一応、ファンを名乗ってもいいのではないかと思っている。

しかし、このスピッツのこの普遍性はどの辺からくるのだろう。私は三つあると思っている。

一つは、不思議な歌詞だ。

「去年の秋に君が描いた/油絵もどきを壁に飾った/カボチャとナスは仲良しだ/それもいいさ(テレビ)」とか「バスの揺れ方で人生の意味が分かった日曜日(運命の人)」とか、「雲間から零れ落ちていく神様たちが見える(愛の言葉)」とか、どう考えてもメジャーで歌っている人の歌詞ではない。さらに「僕のペニスケースは/人のとはちょっと違うけど(波のり)」とか「君のおっぱいは世界一(おっぱい)」とか、「ねじれた味のラズベリー(ラズベリー)」とか、あからさまにエロい歌を唄っている。この奇妙でどうとでも取れる歌詞が、何度聴いても飽きない秘訣だ。その時の気分で、解釈を変えられる歌詞。この不思議な浮遊感に尽きる。

二つ目は挑戦的なメロディ。

周りの人に聞くと「何を聴いても全部スピッツ」と、よく言われるが、とんでもない。それは聴き分けるだけ聴いていないだけの話で、最新曲の「ヘビーメロウ」や「1987→」に至るまで、必ず違うコンセプトを曲に仕込んでくる。特に最近では「子グマ! 子グマ!(アルバム「醒めない」収録)」に驚かされた。AメロBメロサビを繰り返すだけの曲の構成をぶった切った名曲。しかも曲も詩も切ない。同じく敬愛する石田ショーキチ氏がプロデュースしたロックに振り切ったアルバム「8823」なんて、「空も飛べるはず」か「夢じゃない」のイメージしかない人からしたら別のバンドに思えるだろう。「メモリーズ・カスタム」など、熱すぎるし、「君を不幸にできるのは宇宙でただ一人だけ」と叫ぶ「8823」はむしろ泣ける。スピッツの30年は正に音楽的冒険の記録だ。

三つ目はその丁寧さ。

シングルにしろ、アルバムにしろ、ライブにしろ、どれも絶対に手抜きがない。「実験曲」はあるが、いわゆる「捨て曲」は皆無だ。個人的に苦手なのは「春夏ロケット」と「ムーンライト」ぐらい。それでもイントロが脳裏に再生される。たぶん、常に真剣勝負をしているからだろう。比較的不評であったアルバム「小さな生き物」でさえ「オパビニア」を始め、名曲ぞろいだと思っている。彼らはいつも「短めに持ったバット/期待裏切って/エグ過ぎるスライダー/打ち返す(オケラ)」ことを狙っているのだ。

最新曲では、自らをヒーローを盛り立てる雑魚キャラだと、草野氏は歌っていたが、スピッツが雑魚キャラならいつまで経っても一撃で倒され、勇者のレベルは上がらないだろう。「チェリー」を深夜のローソンのバイトで聴いた時は、まさか20年たっても聴いているとは思わなかったが、事実だから仕方ない。本当は全部のアルバムを聴いてほしいところだが、初期作品でも既に完成されているので、「夏の魔物」や「魔女旅に出る」、最近の名作「ルキンフォー」や「さらさら」も楽しんで欲しい。この3枚組でこのプライスは大サービス価格だ。尤も私にとってはジャケットと最新の3曲の音源を手に入れる目的が主だが……。

この新曲を聴く限り、スピッツはまだまだ続いていくのは間違いない。

「任せろ/醒めないままで君に/切なくて楽しいときをあげたい」スピッツに期待は膨らむばかりだ。

(きうら)



CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX- (期間限定盤 3CD) [ スピッツ ]





posted by 北川商店 at 22:28| ★★★★★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。